第54回全国大学選手権大会2回戦〔12月3日〕/福岡大学vs朝日大学/試合レポート

平成29年12月3日(日) 天候:晴れ グローバルアリーナ【福岡】

11:00キックオフ
福岡大学 vs 朝日大学

福岡大学 朝日大学
前半 後半   前半 後半
3 1 T 1 4
1 0 G 0 2
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
17 5 5 24
22 合計 29
反則
5 3 PK 2 4
1 0 FK 2 1
9 合計 9

記者会見

福岡大学

〔ヘッドコーチ〕築城康拓
 結果は最後逆転負けという形で終ってしまったが、目標であった九州チャンピオンというところまで来たのは良かった。
 ただ、もうひとつ上のカテゴリーになると、ひとつひとつのミスが勝敗を左右するのかなと思う。次の代、3年生以下はこの経験が大きな意味を持つだろう。

〔主将〕竹原慶一郎
 今日の試合、前半はうちの持ち味であるグラウンドを広く使った展開していくスピード系のラグビーというのを発揮でき、トライに繋がっていったというのは良かったが、後半、相手の途中から入ってきた外国人ひとりを止められず、そこからどんどん繋がれていったというのが敗因かと思う。  僕らの代はこれで終わりだが、福岡大学がここまでこれたというのは大きな収穫だったので、しっかりと次の代に繋いで欲しい。

――試合中にプレーが雑だという声が出ていたが、全体的に精度の面でどうだったか?

築城康拓 ゲームの入りが悪く、開始2分でトライを取られた。東北にはいないようなランナーがいて、対応できなかった。

――外国人もいるサイズの大きい朝日大学が相手で、対策としてはどのようなことを考えていたか?

築城康拓 アタックに関しては、やはり外側で勝負するということ。近いサイドではなく、もう少し外のサイドを使ってアタックする。 あとはボールをテンポ良く動かすことだが、朝日大学のブレイクダウンのプレッシャーを受けて、後半は特にボールを動かすことが出来なかった。

――ハーフタイムの指示と、そこで確認したことは?

築城康拓 前半はボールを動かしてスコアしたので、相手の大型フォワードを自陣に入れないよう、キックを使ったエリアコントロールとブレイクダウンの質、精度を後半は修正するように指示した。

竹原慶一郎 前半はアタックで展開が良かったところもあり、ディフェンスも相手のキーマンの外国人選手をしっかり止めれていたので、そこを止めれば絶対に自分たちの流れになるということを話した。

――前半から激しいタックルの連続で後半1人少なくなる時間もあったが、体力の消耗は後半どうだったか?

竹原慶一郎 ディフェンスが続いている時間はきつかった。チームとして1年間通してディフェンスを長い時間止め続けるというのを課題としてやってきた。最終的には止め切れてなかったが、少しは伸びてきたところもあったと思う。

――終盤にスコアを詰めて奮発したように見えたが?

竹原慶一郎 みんな気迫が凄くて、ひとりひとりのディフェンスは良かったと思う。

――九州代表決定戦が終わってから、どういうことを課題としてやってきたか?

竹原慶一郎 相手との体格差があるので、そこを埋める為にはやはり運動量とディフェンスで止め続ける、我慢し続けることを課題としてやってきた。

――ラストゲーム、チームとしてのデキはどれぐらいだったか?

竹原慶一郎 今年はずっと展開していくラグビーを1年間やってきて、去年の代からだが、それが形になっている場面が増え、その部分はチームとして成長できているなと思う。僕たちは終わりだが、来年はもっと成長した姿が見られるのではないか。


朝日大学

〔監督〕吉川 充  大変苦労したと言いうか、福岡大学さんの出足が鋭く、防御を破るのに苦労し、全国大会の厳しさを前半でまじまじと見せつけられた。
 我々がしなければならないことを先にやられたようなゲーム展開で、最後は総出でひっくり返しに行ったが、なんとか最後の最後でひっくり返すことが出来てほっとしている。

〔主将〕小園恭平 今日のゲームで、福岡大学の傾向を意識した練習を1週間やってきた。しかし、相手のテンポのいいアタックに、前半はフォワードが付いて行ってなかったり、外に展開されてしまうというのがあり、自分たちの持ち味の前にプレッシャーをかけるというのが出来ず、トライを取られてしまった。
 次の流通経済大学さんとやる時はもっと激しい接点、プレッシャーがかかった中でやるので、前半の最初の10分というのは、次の試合に向けていい反省になったと思う。

――シオネ・ヴァイラヌ選手をベンチスタートにした。また前半13分で投入した理由は?

吉川 充 ベンチスタートにした理由は(トンガ代表の遠征で)海外に長くいたので、それまでにチームでやってきたことをしっかりできるかどうかチャレンジしたかったということ。シオネを出すことよりも、小園キャプテンを中心にやってきたことをしたいという思いが強かった。
前半13分にシオネを投入したのは、0対12になったことが最大の理由。これ以上離されるとゲームが死んでしまうと思ったので、そこを生き返らせるために彼を投入した。

――前半、相手の展開に付いて行けずに、またミスも重なって12点差で折り返したのは良しとしたのか。後半に向けてどんなことを改善したのか?

吉川 充 ゼロで終らなかったことが最大の合格点だったと思う。取られただけでゼロで折り返すとけっこうしんどいなと思っていたが、なんとか反撃の口火を切れたので、その点では良かった。
今年のチームはキャプテンが上品なのか緊張するチームなので、普段通りのことが出来ない時間帯があって、そこを後半やろうと、決めたことをしっかりやろうとした。そういうシンプルな話をして後半送り出した。しっかりと勝負をしに行ってくれたので、80分間の中でもっと早く、そういうことが出来るようになれば、次もチャンスが繋がってくるのかと思う。

小園恭平 12対0の差で、バックスがもっとプレッシャーをかけようと言い、フォワードと話をした。スクラム、ラインアウトとセットプレーの安定が一番の課題だった。しかし、セットプレーを安定させて相手にプレッシャーをかけると、結果ペナルティをもらっていい展開になり始めたので、フォワードのセットプレーを安定させるということで後半に臨んだ。

――ラインアウトでミスが多かったが、緊張からなのか?

吉川 充 精度が低いのだろう。緊張もあったと思う。あと、ラインアウトの解釈の違いでいくつかフリーキックを取られ、そこは修正しないといけない。あのような形で今までフリーキックを取られたことがなかった。中央でやっていることと、地方でやっていることのギャップを感じた。もう少し末端まで速やかに伝わっていれば、我々も準備するのに苦労しないのかなと思う。

――次は関東のチームとの対戦まで2週間あるが、どのような準備をして臨むのか?

吉川 充 まず休まないといけないと思う。それから近くのトップリーグチームの力をお借りする。8日にトヨタさん、11日にヤマハさんと少しさせて頂く形になる。そこでしっかりと、関東(リーグ戦)第3位のチームの勢いであるとか、プレーの激しさであるとか、そういうものを疑似体験という訳ではないが、協力して下さるトップリーグチームの胸を借りながら16日を迎えたい。


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