日本ラグビーフットボール協会(以下「JRFU」)は、安全で誠実なラグビーを通じてラグビー憲章を守ることを目標に、インテグリティの追求に加え、各種安全対策によるラグビーの信頼性向上の実現を目指しています。

「ラグビーが世界一身近にある国へ」向かっていくために、またWorld Rugby Safeguarding Policy 等からも、暴力や虐待、ハラスメントをすべてのラグビーにかかわる場面から排除し、障がいの有無、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的な意見、出身、経済レベルなどの理由による、いかなる種類の差別に反対し、基本的人権、スポーツを楽しむ権利を守らなければならないと考えています。

JRFUではこの取り組みを「セーフガーディング」として位置づけ、このたび「JRFUセーフガーディング推進ガイド」を新たに策定しました。ラグビーに関係するすべての団体、協会、チームが、主体性を持って取り組むことが必須となります。JRFUでは、近年発生しているコンプライアンスの課題を共有し、他競技団体の取り組みを参考としながら、暴力・虐待・ハラスメントをはじめとしたあらゆる問題の発生を未然に防ぎ、問題の発生に迅速かつ適切に対応してまいります。

 

セーフガーディング推進ガイド(概要)】 


1.JRFU セーフガーディング基本方針

(1) ラグビーに関わる全ての方に健全な成長の機会を提供する

(2) あらゆる暴力・暴言を排除する

(3) あらゆる差別を排除する

(4) あらゆるハラスメントを排除する

(5) 健康リスク/環境リスクに対処する

 

2.JRFUセーフガーディングの対象

推進主体:すべての協会とすべてのチーム ※各チームが推進の主体となる

対象者:日本のラグビーの活動に関わる全ての関係者

対象となる問題:あらゆる種類のハラスメントや虐待、安全・安心を脅かすすべての行動、特に「女性」と「未成年」に関わる問題  

※現時点では主にラグビースクールの子どもたちを対象とします。

 

3.JRFUが提供する施策

JRFUは、セーフガーディングに対応するための組織、プロセス等を定めたうえで(①)、問題発生に対応する相談窓口や解決の手段を提供します(②)。また、問題発生の未然防止/再発防止のための研修を多様な形態で提供します(③)。

①組織・プロセス:セーフガーディングの仕組み/推進体制、モニタリング/評価系

②相談窓口/解決対応:相談窓口の提供(インテグリティ相談窓口が対応)、JRFU規律委員会での対応

③研修:チーム管理者向け研修、チーム内スタッフ向け研修、協会関係者向け研修 など

 

4.登録チームへのお願い

JRFUに登録しているすべてのチームに対し、チーム内のセーフガーディング対応のために必要な体制、プロセス等の整備をお願いします。セーフガーディングは子どもたちを守るためだけのものではなく、チーム内でのハラスメント・虐待・いじめ・差別の発生を防ぐことと、発生した場合に適切に対応することを目的としています。その観点より、以下3点への取り組みをお願いします。

①セーフガーディングに取り組む責任者の任命/チームとしてのルール作り

②問題発生に対応する相談窓口や解決の手段の提供 (外部の窓口や手段の利用を含む)

③問題発生の未然防止/再発防止のための研修の実施

 

「誰にも相談できない」という状態や問題の「未解決/悪化」を無くすために、チームの中に相談できる仕組みづくりとチームの外に相談できる仕組みの周知をお願いします。

 

5.スケジュール

2022年度:具体的なセーフガーディングの活動の開始

2023-2024年度:JRFUとしてのセーフガーディングの取り組みのフレームワークを整備

2024年度末:2025-2028年の次期中期での推進計画を策定

 

三支部協会、都道府県協会におかれましては、当通達の趣旨をご理解いただき、関係各所、チームに周知徹底いただけますようお願い申し上げます。

また、引き続き日本ラグビーフットボール協会インテグリティ相談窓口の周知及び利用について、ご協力を賜れますようよろしくお願い申し上げます。

 

問い合わせ先

日本ラグビーフットボール協会インテグリティ推進部門

部門長 齋藤 守弘  

E-mail:  m.saito@rugby-japan.or.jp

 

<インテグリティ相談窓口について>

ラグビーにおける暴力行為等に関する相談に対応いたします。

暴力行為等に関する相談に対し、外部弁護士が対応します。

暴力行為等が明らかになった場合は、必要な対応(指導・処分等)を行います。

相談がある場合は、以下のリンクまたはQRからアクセスしてください。

 

インテグリティ相談窓口はこちらから

https://www.rugby-japan.jp/support_center/



添付資料 :

1. JRFUセーフガーディング推進ガイド 

2. WR Safeguarding Policy (日本語版)


以上