令和元年度 九州大会レポート〔7月31日~8月4日〕/中学校・ジュニア・女子中学生

大会レポート

 第32回九州中学校及び第41回九州ジュニア、第2回九州女子中学生ラグビーフットボール競技大会が、7月31日~8月4日の5日間にわたり猛暑の中、大分県鯛生スポーツセンターで開催され、ジュニアラガーの熱い戦いが繰り広げられた。

第41回九州ジュニア大会 開会式

大会挨拶

【大会挨拶】九州協会中学委員会
鶴田委員長

来賓あいさつ

【来賓挨拶】一般財団法人中津江村地球財団
赤星理事長

選手宣誓

【第41回ジュニア大会 選手宣誓】
福岡県代表 かしいYR 高木城治 主将

第41回九州ジュニア大会選手

第41回九州ジュニア大会 選手

第2回九州女子中学生大会 選手

第2回九州女子中学生大会 選手

 中学校大会では、昨年度の覇者、宮崎県日向市立富島中学校(以下、富島中)が連覇を飾った。小柄ながらもグラウンドいっぱいに球を動かす富島中に対して、大柄な体格とスピードを武器に決勝に臨んだのは、熊本大学教育学部附属中学校(以下、熊大附属)。
 前半始まって5分はお互い相手の出方を探る展開に。しかし、前半13分、富島中のセンター黒木選手がラインブレイクに成功、一瞬の隙をつきトライを奪うと、15分には熊大附属がラックから小さく展開しすぐさま同点に追いつく。その後、一進一退に思えたゲームも、走力のある富島中に流れが徐々に傾いていく。
 チーム戦略の徹底を図る富島中が走り勝ち、20分、21分にも黒木選手が連続トライをあげ、前半を17-7で折り返す。ワイドに球を動かす富島中は、近場のブレイクダウンの攻防から、大外で形成される接点の攻防まで優位に立ち続けその運動量が目立ち始める。
 後半に入り、富島中が一気にエンジン全開。追いすがる熊大附属も4分にトライを返すも富島中の足は止められず、また、黒木選手のこの日5本のトライが試合を決定づけた。ここには、監督と選手とで作り上げてきた『展開ラグビー』の浸透が見られた。試合結果は、43対17。点差ほど力の差はなかったように感じられた好ゲームだった。

富島中学校

A優勝 富島中学校(宮崎県)

熊本大学教育学部附属中学校

A準優勝 熊本大学教育学部附属中学校(熊本県)

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A 決勝戦 富島中(宮崎県) vs 熊本大学附属中(熊本県)

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B優勝 城南中学校(福岡県)

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B準優勝 西南学院中学校・輝翔館中等教育学校(福岡県)

かしいヤングラガーズが大逆転劇! こちらも連覇達成!!

 続いて行われたジュニア大会では、かしいヤングラガーズ(以下、かしいYR)が連覇達成。準優勝の長崎ラグビースクール(以下、長崎RS)とともに全国大会出場を決めた。
 初戦、準決勝ともにタフなゲームを勝ち抜いたかしいYRに対し、長崎RSは2試合とも大差で下しての決勝戦となった。
 決勝戦は、誰も予想できないような劇的な試合となった。
 前半、長崎RSのハイパントをキャッチした、かしいYRのカウンターアタックを、タックルからのカウンターラックでターンオーバーした長崎RSは、一気に外に展開、今大会絶好調のWTB後藤選手へと繋ぎノーホイッスルトライをあげ先制。サイズで上回る長崎RSフォワードはブレイクダウンでも激しくファイト、争奪戦で優位に立ち連続トライでゲームの主導権を握った。タフなゲームでも堅いディフェンスが崩されることがなかったかしいYRに対し、長崎RSはキックを織り交ぜた攻撃に加え、強力なフォワードが密集戦を制圧し、WTB後藤選手は前半だけで、3度もかしいYRのディフェンスを切り裂き、長崎RSが前半を24-0で折り返した。
 後半、後がないかしいYRは3分、長崎RSゴール前のラインアウトからモールを組み、SH髙木選手がサイドアタックでトライ。勢いに乗るかと思われたが、ミスも多く、大きな流れを引き寄せることができずに時間が進む。
 13分過ぎのウォーターブレイクの時点で17点差はあまりにも大きく勝負ありのムードが漂いはじめる中、ゲーム再開後にかしいYRのバックス陣が、この日初めてのラインブレイクを一気にトライまでつなぎ、12-24と猛追のラストスパートをかける。長崎RSの足が止まり、かしいYRのミスが無くなる。試合の行方が分からなくなる3本目のトライをかしいYRのSO馬場選手が取ったところで、残り時間は2分を切っていた。消耗しきった長崎RSはキックオフから、最後の力を振り絞っての懸命なディフェンス。しかし、かしいYRは大きく展開しタックルを受けても湧き出るサポートで繋ぎきり、CTB吉良選手が右隅からゴール下に回り込み同点トライ。ゴールも決まり26-24と過去にない大逆転劇で2年連続3度目の優勝を飾った。

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A優勝 かしいヤングラガーズ(福岡県)

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A準優勝 長崎ラグビースクール(長崎県)

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A決勝戦 かしいYR(福岡県)vs 長崎RS(長崎県)

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B優勝 帆柱ヤングラガーズ(福岡県)

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B準優勝 大村ラグビースクール(長崎県)

 酷暑の中行われた大会に九州ジュニアラグビーのレベルの向上をみた。優勝したかしいヤングラガーズに善戦した宮崎ラグビースクールと準決勝であわやと思わせたぶんごヤングラガーズ。Bパートではありながら、福岡県3位からの出場で優勝した帆柱ヤングラガーズと敗れはしたものの大村ラグビースクールの飛躍も見られた。
 昨年度より始まった女子中学生大会(7人制)も開催され、福岡県RS選抜チームが、長崎県中学女子選抜チームとの激戦を制し優勝を飾った。暑い中走り回った選手達に、会場からは惜しみない拍手が送られた。

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優勝 福岡県RS選抜(福岡県)

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準優勝 長崎県中学女子選抜(長崎県)

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決勝戦 福岡県RS選抜(福岡県) vs 長崎県中学女子選抜(長崎県)

 令和元年・ワールドカップイヤーにふさわしい大会になり、大会後半には、ワールドカップの優勝カップ『エリスカップ』も会場に届けられ、大会を盛り上げた。

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文責 九州ラグビーフットボール協会 中学委員会 古賀 儀一
編集 九州ラグビーフットボール協会 中学委員会 横尾 久己

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