第2回レフリー ロンドン研修レポート

研修地 ロンドン市内
研修期間 平成30年3月17日(土)~3月26日(火) 10日間
人数 1名(山内 昂輝)
主な日程 3月17日:ロンドン着
3月18日:U-18の15's予定でしたが積雪のためキャンセル
3月19日~22日:ロスリンパークナショナルスクールセブンズ大会参加
3月23日:ロンドン観光
3月24日:シニアの15's担当
3月25日:ロンドン発

ROSSLYN PARK National School Sevens

 3月19日から22日まで、セブンズの大会に参加いたしました。この大会は、3月19日から3月23日の計5日間かけて行われる大会です。23面のグラウンドを使用し、755チームで計1781試合行われます。日本ではあまり経験することのできない規模の大会でした。レフリーも130人が集まりました。会場は、6面もしくは5面で4つのグループに分けられ、各グループでレフリーマネージャーによって割り当てられました。
 私は、4日間参加して1日6試合ずつ担当して計24試合担当しました。ARも含めて約30試合担当いたしました。
 この大会に限ってですが、割り当てられた試合のスコア管理やTJの役割もレフリーが担うということに驚きました。また、全てのチームが初見なのでチーム名とカラーを一致させることに苦労しました。
 大会初日では、氷点下を下回っており、雪が積もったグラウンドで行いました。このような状況でレフリーをする経験は日本ではなかなかできません。天候とウォーミングアップ不足の影響もあり、私自身足を痛めてしまい、レフリーのウォーミングアップとレフリー後のケアの大切さを痛感しました。
 U13からU18までのカテゴリー別で行われ、U13とU18でも共通していたことは、プレイヤーのルール理解度が高く、大会を通してプレーの質が高かったことです。
 この大会はイギリスはもちろん、香港、マレーシア、スリランカ、スウェーデンのレフリーも参加しておりました。会場内外で共に行動し、価値観の違いや様々な文化を知ることができ有意義な研修となりました。また、今大会にはジュニアレフリーも参加しており、16歳には思えない堂々としたレフリングで刺激的でした。

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▲スリランカレフリーとロンドンレフリー

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▲担当の様子

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▲ジュニアレフリーとマレーシアレフリー

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▲昨年来日されたトムさんとの一枚

WASPS -UCSO シニア 15's

 3月24日は、WASPSのホームグラウンドにてシニアの15人制を担当させていただきました。対戦カードは、WASPSとUCSOでした。会場はグラウンドが4面あり、女子の試合も行われていました。
 試合前、ブリーフィングは前もって準備していた言葉と携帯を交えながら行いました。ブリーフィングで携帯を使用したのは初めてでした。
 そして、試合前にトスを行い、キックオフ。
 WASPSはスクラムに自信があるチームで、UCSOはバックスに自信があるチームの対戦でした。この試合はARではなくてTJをしていただいていたので、もちろんスクラムを挟み込んで見ることもできず苦労する場面もありました。WASPSはPKを与えられるとスクラムを選択し、スクラムにおいては圧倒していました。逆にUCSOはスピーディーなゲーム展開をし、スコアに絡めていました。スコアそのものは62-19でWASPSの勝利ではありましたが、常に緊張感があるゲームで私にとって貴重な経験となりました。
 ゲーム前後とゲームを通して、私の未熟な英語でも大体コミュニケーションを取ることができました。しかし、細かい質問等の返答に苦労し、少し壁ができる場面もありました。日本にも外国人プレイヤーが増えていることも踏まえ、レフリーとしてレベルアップするためにも英語力の向上もこれからの課題にして今後活動していきたいと思います。
 なによりも、コミュニケーションをとる上でプレイヤーのレフリーに対するリスペクトを、プレイヤーの態度と発言からすごく感じました。
 レフリングに関して日本と変わるわけではないのですが、言葉でのコミュニケーションが日本よりも難しいため、笛のタイミングの重要さを改めて感じました。
 ゲーム終了後、ファンクションはありませんでしたが、クラブハウスでお酒を飲みながらプレイヤーと話をできる機会がありました。この際、両チームの関係者からよかったとお言葉をいただきました。負けたから文句を言ったり、勝ったから良かったと言うのではなく、両チーム口を揃えて同じことを仰っていてレフリーへのリスペクトをこの時にも強く感じました。
 このようなゲームを日本では経験することはあまりできないので、自分の自信にして今後に活かしたいと思います。

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▲WASPSのキャプテンとの一枚

最後に

 今回の研修を参加する上で、1人での参加ということもあって緊張も不安もありました。しかし、それ以上に期待と嬉しさでいっぱいでした。なぜかというと、レフリーをする中で、この研修に参加することが1つの目標であったからです。
今回が、初の海外でのレフリー経験で、海外のラグビーに関する文化や良い点等を知ることができました。逆に、外から見た日本の良いところにも気づくことができました。
このような貴重な経験ができたことに感謝して、今後につなげて行きたいと思います。そして、海外でも活躍できるレフリーになれるように、今自分に出来ることを考え日々精進していきたいと思います。
最後に、今回の研修に参加するにあたって、サポートしていただいた皆様に大変感謝申し上げます。

(文責:九州ラグビーフットボール協会  山内 昂輝)

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